2019年の車輪脱落事故は112件と前年から31件増加しました。残念ながら毎年右肩上がりで事故件数が増えております。そんな中、日本自動車工業会では脱輪事故防止のためにホイールナットの緩みを目視で確認することができるナットインジケーターの装着を推進する取り組みを強化しています。

このようなタイプの連結式ナット回転指示インジケーターを見かけることが多くなりました。大型車ディーラーで積極的に装着を促しているようです。ナットをつないでいる波型の部分が変形することによりナットの緩みを目視確認するものです。このほかにもインジケーターにつけられた三角形の方向でナットの緩みを確認するものも多く見かけます。特に脱輪事故の約8割を占める左後輪に装着するケースが多いようです。なぜ左後輪に脱輪事故が集中しているのかはっきりとした原因は不明ですが道路設計の段階で排水のための横断勾配が考慮されており左側に行くほど路面が低くなっているため左側に負荷がかかりやすいことや左折時のほうが旋回半径が小さく左後輪をねじるように曲がるため左側に負荷がかかりやすいことが原因の一つとして考えられています。いずれにしても左後輪に脱落事故が集中していることは事実です。脱輪事故が右肩上がりで増えている中、このナットインジケーターが脱輪事故防止に効果を発揮することを期待しております。ただし、このナットインジケーターも目視点検を怠れば全く意味がありません。最終的にはドライバー様の日常点検が大変重要になってくると思います。忙しい中とは思いますが脱輪事故防止のために運行前点検を確実に実施していただきますようご協力お願いいたします。
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